2017-06-22 16:55 | カテゴリ:PIC応用回路

前回までで、この様な超低速走行ができるようなPFM制御を実現できるところまで来ました。

(0_Slow2)


今回進めていますPFM方式のNゲージコントローラのプログラムにおおよその方向性を見出すことが出来ましたので、ちょっとまとめてみました。

続きは、、、



これまでのトライアルで以下の事が確認できました。
なお、以下のテストでは、走行速度は一定となるように、プログラム上で指定しています。


1)PFM方式(定常パルス周波数変調)により、超低速度から高速度までNゲージ鉄道模型のコントロールが可能。

適当なパルス幅と繰り返し周波数を与えることにより、鉄道模型をかなりの超低速度で駆動することが出来ました。

(1_SlowSlowDD51)


このDD51は、カトーの旧製品です。(コアレスモーターではありません)
通常モーターでも、ここまで低速度運転が可能です。


2)パルスを送出した直後に、電圧をかけない状態で、モーター回転子の慣性による発電電圧(BEMFと呼ぶ事にします)が起電される。

このBEMFを観察するためにコントローラ(PIC内蔵)のソフトを変更し、BEMF(10ビットAD変換後の値)をLEDバーに表示できるようにして、実際の値を観察してみました。
一番左端は、電源表示で、その隣の緑色LED、黄色LED、赤色LEDで、それぞれ、0~30、30~60、60~を示します。
大きなBEMF値が赤、小さいものが緑、中間が黄色です。

(2_BEMF_Normal)


平坦の線路を低速走行させた場合の動画です。
ほとんどは、緑(低いBEMF値)で、時々黄色や赤が点灯する様子が見られます。

3)そのBEMFは、モーターの回転数に比例すると思われる。(リニアではなさそう)

この様な時に、モーターの回転が変動するとそれに応じてBEMFが変化する様子が観察できました。
模型の上から手で、少し抑えて、モーターの回転を抑えるようにして、撮影しました。

(3_BEMF_Power)

手で押さえた際に、赤色LEDが頻繁に点滅し、BEMF値が大きくなったことがわかります。


4)BEMFをリアルタイムに計測し、それを元にモーター駆動のPFM周波数を変化させて、モーターの回転を指定された回転数を維持する様に制御できそう。

計測されたBEMFを速度指定の電圧値を比較して、BEMFが大きければ減速し、逆なら加速するプログラムを作成して、実際に走行させてみました。

比較のために、通常のPFM方式で、固定のパルス繰り返し周波数で走行させた場合です。

(4_No_Feedback)


坂にかかると走行スピードがやや低下するのがわかります。

次に、BEMFに基づいて周波数をコントロールした場合です。

(5_PFM_PWM)


坂にかかっても、ほぼ同じ速度で走行していくようです。

ちなみに、その時のBEMFの値を同時に表示させて確認してみました。

(6_BEMF_Cont_OK)


計測されたBEMF値が変化して、それに基づいて、内部でフィードバックがかかり、走行パワーを補正して、速度が低下せず走行していると思われます。

実は、この周波数をどの様に変化させるかは、かなりシビアでした。
PFM方式では、周期が長いうちは、大きく値を変化させても車速にはほとんど変化が出ませんが、短い周期になると、ちょっとした変化が速度に大きく影響します。
また、したがって、その時点の周期によって、変化させる周期の量(単位)を変化させる必要があります。
また、周期を変化させると言う事は、BEMF計測後の次のパルスの、その次のパルスが来るタイミングを早める(加速の場合)わけですが、一瞬、遅れるわけです。
そこで、BEMF計測後の次のパルスの長さ(Duty)を少し長めにして、加速のタイミングを早める(パンチを利かす)(笑)事も工夫しました。

ともあれ、やっと希望する動作を実現させることが出来ました。

それでは、実際のC11とDD51の走行の様子を見てやってください。


(C11DD51)




今後の課題

動画でお気づきかもしれませんが、その後いろいろな条件でテスト走行をしているのですが、特に低速の場合、上りの勾配では何とか許容範囲の動作をするのですが、下りの場合は、やはり希望どおりの速度にはならず、速い速度で下り、平坦なところになると速度が落ちてしまうことがありました。
思うに、

1)BEMFの値が、ノイズ成分が多く含まれていて、正確な値を計測することがむつかしい。

2)加えてBEMF値と速度指定電圧の単純比較で、定数の加減による速度制御なので、大きな差があるときも小さなときも制御値が同じで、制御不足、あるいは制御遅れがある。

3)一部PWMのDutyも変えているが、もっとダイナミックにPFMとPWMを組み合わせる事も検討。

が、思い浮かびます。

今後の課題として、引き続きアイデアを練ってみるつもりです。



【ジャンル】:趣味・実用 【テーマ】:鉄道模型
コメント(8)

管理者のみに表示する