2017-06-15 11:39 | カテゴリ:PICと電子回路
以前から小ブログでも鉄道模型のコントローラを製作した様子をご紹介してきました。


「シンプルな構造で低速制御可能な装置」
http://vividhobby.blog.fc2.com/blog-entry-199.html
Cont012.jpg



「ディスプレイパネルを組み込んで本格的なVVVFモードが可能な装置」
http://vividhobby.blog.fc2.com/blog-entry-317.html
Cont0123.jpg

などです。

今回も、制御方法などいろいろ検討してみました。
マニアックな内容です(笑)



続きは、、、、

最近の鉄道模型の制御装置の動向には疎いのですが、トランジスタやサイリスタを使用した電圧制御型や、パルス制御型の機種が多いようです。
PWM方式の様にパルスのデューティー比を変化させて制御するものが主流の様です。

PWM方式は送り出すパルスの周波数を一定にして、パルスの幅(Duty比)を調節して、モーターの回転数を制御しますので、基本周波数が、可聴範囲にあれば、大なり小なり、ブーとかピーといった音がします。
そこで、周波数を可聴範囲外(高周波)側に持っていき、10KHzとか20KHz以上に設定してやると、ほとんど聞こえないレベルになります。
私の年齢では10KHzでも聞こえませんが(笑)

しかし、高周波にすると

1)Duty比を最低にした場合のパルス幅が非常に小さくなる。

例えば、Duty比1%とすると、20KHzの場合は、周期が50usec、パルス幅は、200nsec(ナノ!)
となり、アナログで扱いにくいレベルになってきます。
PICでも20MHzクロックの場合のマシンサイクルが200ナノ秒(50ナノx4サイクル)ですから、クロックをもっと上げないと厳しい環境です。

2)パルス幅が小さいと低速時のモーターの回転子駆動がむつかしい。

パルス幅が小さければエネルギーが少ないので、1つのパルスでは回転子を進めるのに十分ではなく、次の数パルスを合わせて回転子を駆動することになります。
よって、見かけ上のトルクが小さくなります。
かといって、Duty比を上げて、パルスの幅を広げると、今度は一気にエネルギーが伝わって、模型が「ロケットスタート」状態になりやすく、スロースタートが期待できません。

ちょっと実験をしてみました。

疑似的にPICでPWM波形を作り、模型を走行させてみました。
条件は、いづれも、

PWM繰り返し周波数=20,000Hz(周期は約50マイクロ秒)
試験列車は、KATOの旧C11蒸気機関車です。

1)Duty比が600ナノ秒(約1%)

このDuty比ですと、ライトが点灯するとともに、すでに走り出してしまいました。

(HiPFM_Duty12)


2)Duty比が400ナノ秒

ライトが点灯しても走り出しませんでした。
少しDuty比を上げると走り出しましたが、希望する初速より早い、「ダッシュスタート」でした。

(HiPFM_Duty8)


この場合のパルスの様子は、このようなものです。

(PFM_Duty8)
PFM_Duty8.jpg


自分が希望するスタート状況とは違っています。
もっと実車の様に、蒸気なら、動輪がゆっくり回転し始め、「シュッ、シュッ」と音が聞こえるかの様にスタートさせていのです。

そう、例えばこんな感じにです!

(SlowPFM_8ms)


実際の音が聞こえれば、まさに本物ですよね。
「アレ~、できているじゃん」(笑)

じつは、これ、低周波で駆動させてみたのです。

パルス周期=約 8msec
パルス幅 =約 0.4msec
Duty比5%’(走行時。ライト点灯時は少し低い)

モーターの回転が良く見えるように、ショーティーDD51のボディーを外してみた動画です。


(SlowPFM_20ms)


モーターの回転子の回転する様子がよくわかると思います。
パルスにちゃんと反応して少しづつ回転しています。

この周波数ですと、多少「ビー」というモーターの振動音が聞こえますが、それほど気になりません。
「音がしないこと」を優先するか「超スロースタート」を優先するかの選択でしょうか。

上記の数値は、ほぼ2日間かけて、いろいろパラメータをいじって出した結果です(笑)

ここまでくれば、あとは、このパルス幅で周期を連続的に短くしてやれば、速度が上がりますし、上記に高周波のPWMの低Duty比のパルスを重畳してやれば。いわゆる「常点灯」も可能になると思います。

とりあえず、この方向でしばらく検討してみます。

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